え?これ、神田ですか? ちっちゃい神田っ!?「のほー!アレン、ラビ!見て!」 たった今、変な声をあげたのは何を隠そうヒロインの。 え?こんなのがヒロインでいいのかって?良いんです。つっこんじゃ駄目です。 えっと、それでどこまで話しましたっけ? あ、そうそう。は教団内であるものを見つけました。 そのあるものとは・・・ 「「神田っ!?」」 だったのです。 アレンとラビはこの言葉の続きが出てこない様子。 それもそのはず、の腕に抱かれていたのはちっちゃい神田だったのですから。 「わー神田だよー!どうしたんだろうね!てか、可愛いーーーっ!」 ぎゅーっときつく神田を抱きしめました。 チビ神田がちょっと苦しそうな声をあげます。 ・・・わー、顔が真っ青だ。 って、死んじゃうから!チビ神田死んじゃうから! 「!神田死にそうですよ!」 アレンがやばいと思い、声をかけてくれました。 「え?っきゃーー!ごめ、ごめんね、神田っ!」 「ゲホゲホ」 アレンに言われ気づいたは慌ててチビ神田を下ろしました。 チビ神田は涙目になってゲホゲホ言ってます。 苦しかったんですよね・・・。 「・・・ていうか、これユウって決め付けていいんさ?」 「「え?違うの?」」 ラビの疑問にクルリと振り向き、きょとんとした顔で聞き返すアレンと。 この2人は完璧に神田だと思っていたようです。 ・・・違うんですか? 「違うのって・・・。まぁ、コイツに訊いてみればわかるさー」 そう言ってラビはしゃがんでチビ神田と目線を一緒にしました。 ポンと頭に手をのせ優しく問いかけます。 「お前、ユウ?」 「・・・」 「ユウ?」 「・・・」 「なーんーとーかー言ーえーさーっ!」 ラビは優しくチビ神田の頬をつねりました。 ・・・優しくねぇよ! びょーんとチビ神田の頬が伸びます。 可哀相なくらいに伸びます。 あ、ちょっとチビ神田が涙目になってきた。 「ちょっとラビ!可哀相じゃないの!」 バッとラビからチビ神田をが奪います。 チビ神田もさすがに怖かったのかぎゅーっとにしがみつきました。 「そうですよ、ラビ!・・・怖かったですよね?」 優しくアレンがチビ神田の頭を撫でます。 「・・・しゃわるな、もやち」 あら、可愛い。 チビ神田はアレンの手を振り払ってに抱きつきました。 はご機嫌。アレンは不機嫌でした。 「うん。神田ですね」 にっこりと笑顔を浮かべるアレンはとても黒かったとそこに居たラビは言います。 「今すぐ離れてください。」 「ちょっアレン!」 一生懸命アレンはチビ神田をから剥がそうとします。 それでも剥がれないチビ神田。 ある意味、凄い根性です。 「まぁまぁ、アレン。神田だってこんなにちっちゃいんさー?」 「うりゅちゃい、うちゃぎ」 「離れようさー?」 あぁ、ラビまでも黒い笑顔でチビ神田を外しにかかります。 でもでも剥がれないチビ神田。 凄いです。尊敬に値する根性ですね。 「ちょっと2人ともーっ!」 「「離れろー」」 諦めのない2人も尊敬します。 「あ、コムイさんっ!」 「?どうしたんだい?くん」 丁度いいときにコムイがやってきました。 タイミングよすぎじゃないですか? 「この子、神田ですか!?」 「うん」 「「やっぱり!」」 即答でした。 そして、アレンとラビの声が重なります。 「いやーこんな所に居たんだねー。探してたんだよ」 ゆったりとコーヒーを飲みながらコムイは言います。 「・・・わかったよ。説明するよ」 3人の痛い視線に負けたコムイは渋々説明を始めました。 ・・・はぁ、聴きますか? なんでも、色々と実験をしているうちに、間違って神田に実験薬がかかってしまったそうです。 それで、こんな姿になってしまった、と・・・。 「「ふざけてんですか?」」 わークロイ。 黒いアレンとラビがコムイに詰め寄ります。 その怖さといったら、クレヨンの黒より黒いです。 果てなく黒いです。 「・・・なぁに?神田?」 アレンとラビがコムイを半殺しにしている時、チビ神田がの髪を引っ張りました。 「、ごはん」 「おなか減ったの?」 の問いかけにチビ神田はコクンと頷きます。 「っ!可愛いー!そうだね!お昼行こうねっ!」 そんなこんなでチビ神田は抱かれながらアレン、ラビ、コムイの方を向き、ニヤリと笑うのでした。 結局、神田の1人勝ちという事で、今回の事件は幕を閉じたのでした。 「は?何言っちゃってるんですか!?」 「ユウに美味しいとこだけとられただけさ!」 「納得できませんね!」 「できないさ!」 ・・・こんな事言ってる人たちも居ますが、今回は終わりなんで。 「「ふざけるなーーー!!」」 知りません、そんな事。 おまけ 「神田、おいしい?」 「おいちい」 「きゃーーー!ちっちゃい神田って可愛いー!天ぷらとかあんまりあわないけど・・・可愛いーーー!!」 幸せな2人でした。 |