始めて見たときはどうして助けてくれなかったんだろう・・・そう思った。
神田に殺されそうになってたのに・・・
第一印象は良い・・・とは言えない
03.出会い (アレン視点)
コンコン・・・
部屋に案内され一息ついたところでタイミングを見計らったかのように扉が叩かれた。
誰だろ。こんな時間に・・・
よい子はもう寝てるであろうという今の時間。
今日初めてここに来た僕には知り合いという人が居るはずがなかった。
「・・・誰ですか?」
「名前、言ってもわかんないと思うから開けてくれないかな?」
扉の向こう側からよく通るアルト声が聴こえた。
ガチャと音をたてて扉を開けるとリナリーと同じ様な格好をした少女が立っていた。
この子は確か・・・
確か、カンダに連れて行かれた子・・・?
僕はあんまりこの子に良い印象をもっていない。
だって見ていたんだったら助けてくれるはずでしょう?
「・・・さっきはごめんなさい」
彼女が僕の眼をまっすぐ見つめながら言った。
「え・・・?」
「だって、私 最初から見てたのに助けなかったから。だから・・・ごめんなさい」
そう言って今度は頭を下げる。
予想外の言葉にきょとんとした顔で彼女を見つめていると怒ってるよね・・・と彼女が呟いた。
「怒ってなんか!・・・いませんよ」
自然と言葉が出ていた。
不思議な話だ。
さっきまであんなに怒っていたのに、悪い印象しかもっていなかったのに・・・。
「・・・そう。それならよかった・・・」
ホッとしたように彼女は微笑んだ。
彼女の少し青みがかったグレーの瞳が細くなって肩から漆黒の髪がハラリと落ちた。
その表情が、とても・・・綺麗だと思ってしまった
「・・・大丈夫?」
気が付くと彼女が心配そうに僕の顔を覗き込んでいた。
「え、あ・・・大丈夫です・・・。」
とっさに平気を装って言った。
少し顔が紅くなってるかもしれない・・・
まさか、貴女の事を考えてましたなんて言えるわけがない。
「あ!そうだ、君の名前まだ聴いてなかったよね!?私、・!貴方は?」
にっこりと彼女が笑いながら僕に聴いた。
彼女の笑みを見ているとこっちまで頬が緩んでしまう
僕は自然と笑みを浮かべていた。
「・・・ですか?僕は、アレン・ウォーカーと言います。よろしくお願いします」
「アレン、くんか。こちらこそよろしくね!」
が手を差し出したので僕もそれにこたえるように手を握った。
もちろん、にっこりを微笑みながら。
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アレンくんとの出会い編。
アレン におちました。
一撃です。秒殺ですよ。