喧嘩なんて出来れば見たくないものだ。
朝から見たときは一日中、気分が悪い










04.不思議な人 (アレン視点)










お腹へった・・・。




夜が明けた事に気が付いた僕はひとまず食堂に行く事にした。





でも、食堂ってどこ・・・・・・?









数分間、迷って歩いていると人の良さそうな団員さんが食堂への行き方を教えてくれた。

どうやら僕は食堂と正反対の方向に向かっていたらしい・・・
その人にありがとうございますと頭を下げて食堂へ向かった。




やっと食堂についたと思うことには席に座って食事している人が多い時間帯だった。




ガヤガヤと話し声の聴こえる中、前の人が去った事を確認しひょこっと顔を出した。







「アラん!?」



僕の顔を見て男・・・?(どう見ても女には見えない)人が中華鍋を持ちながら言った。



「新入りさん?んまーーこれはまたカワイイ子が入ったわねーーー!」




「どうもはじめまして・・・」





随分とテンションの高い人だ


僕はその勢いに押されながら言った。






「何食べる!?何でも作っちゃうわよアタシ!!」







アタシ・・・?絶対違うだろ。



心の中で一応ツッコミをいれておく。










「それじゃあ・・・」









何でも作ってくれるという言葉に甘えてみようかな・・・
食べたいものを一度 頭で整理してから言葉にする。






「グラタンとポテトとドライカレーとマーボー豆腐と
 ビーフシチューとミートパイとカルパッチョとナシゴレンと
 チキンにポテトサラダとスコーンとクッパにトムヤンクンとライス
 あとデザートにマンゴープリンとみたらし団子20本で」







ぺらぺらっと食べたいものを言うと僕の目の前に居る人が驚いた顔をした。
「アンタそんなに食べんの!?」
なんて言葉もついている。




・・・僕 変なこと言ったかな?
これでも量 減らしたほうなんだけどな・・・












「何だとコラァ!!」





注文し終えると後ろから怒鳴り声が聴こえてきた。






「もういっぺん言ってみやがれ ああっ!!?」


「おい やめろバス!」







喧嘩だろうか・・・?



バスと呼ばれている大男の近くで何とか止めようとしている人も何人か居る。











「うるせーな」










この場には似合わないほどの冷静で淡々とした声が響いた。





「メシ食ってる時に後ろでメソメソ死んだ奴らの追悼されちゃ味がマズくなるんだよ」




まさに火に油を注ぐと言ってもいいんじゃないかと思った。



どう見ても挑発してるようにしか見えませんしね。





「テメェ・・・それが殉職した同志に言うセリフか!!」




大男が神田の挑発にのってしまった。



「俺達 捜索部隊はお前らエクソシストの下で命懸けでサポートしてやってるのに・・・それを・・・それを・・・っ」








「メシがマズくなるだとーーーーーー!!」








大男は神田を殴ろうとした。
しかし、神田は攻撃を易々とかわしてしまう。




・・・・・・一発くらい殴られとけばいいのに




そして目にもとまらぬ速さで大男の首を掴んだ。
うぐっと大男が苦しそうな声をあげる。



どうして皆見ているだけで何もしないんだ?といらついた。







「「サポートしてやってる」だ?」






不敵に微笑みながら神田が言い放つ









「違げーだろ サポートしかできねぇんだろ
 お前らはイノセンスに選ばれなかったハズレ者だ」








力が更にかかったのか大男がげふっという声を出した。
それと同時に僕は神田の居る場所へと駆け出した。






このままではあの人が死んでしまう・・・!





走っていると神田の隣で黙々とご飯を食べているが居た。





「死ぬのがイヤなら出ていけよ 
 お前ひとり分の命くらい いくらでも代わりはいる」




神田が言い終わるのと同時に僕は神田の腕を掴んだ。











「ストップ」







「関係ないとこ悪いですけどそういう言い方はないと思いますよ」








掴みながら言うと神田は表情も変えずに僕を見た。











「・・・・・・・・・・・・ 放せよモヤシ







なんですか、モヤシって。
絶対 僕の名前知らないでしょう?







「アレンです」








モヤシと呼ばれた事にちょっとカチンときて不機嫌そうな声になってしまった。
神田はまた、不敵に笑う。










「はっ 1か月で殉職しなかったら覚えてやるよ
 ここじゃパタパタ死んでいく奴が多いからな こいつらみたいに」








またカチンときて握っている手に力がはいった。






「だから そういう言い方はないでしょ」




そうはっきり言うと神田に睨まれた。








「早死にするぜお前・・・キライなタイプだ」









「そりゃどうも」







神田に詰め寄り言い放った。


神田の隣ではがまだ黙々と朝食を食べている。
まるで自分には関係ないと言っているように・・・



そんな姿に余計いらついた。












 




があまり出ておりません。
しかもシリアスムード。