寝起きの悪い人ほど良い人よ

・・・違うかしら?










05.寝起きの悪さ










・・・神田の隣でご飯を食べていたら神田が喧嘩を始めた。





うっさいんスけど・・・





そう思いながら朝食を食べていると誰か神田の方に歩いてくる。
あれは・・・アレン、だったけかな。





あいつ、良い子ちゃんだもんな〜。
ま、悪く言えば偽善者ってやつだな。





最悪。こんな時に逢うなんて。





アレンが神田の腕を掴んで殴り合いになりそうだったところを止めた。
そして、2人で口論を始めた。






ウザい。
俺に被害がないならいいけど







俺に関係ないと思い、あと少しになった特製ちらし寿司を口に運ぶ。
黙々と口に運んでいるとアレンがこっちを見た。
アレンの表情は怒りだった。






あらま。怒ってるわ。
きっと、俺が何もしないんでいらついてんだろうな。






見られている事を知りながらも俺は気にせず、黙々と食べた。
数分 食べると皿の上に何もなくなり食堂に居ても意味がないので席をたって部屋に戻ろうとする。
席をたつとアレンが俺の腕を掴んだ。
神田のときよりは力は入っていないのだろうけど、やっぱり痛い。
不機嫌な顔でアレンを見上げる。
アレンの顔はさっきよりも怒っているように見えた。






「・・・何」




「なんで何にも言わなかったんですか!?」




「何の事だよ」




「さっきの事です!あんなになっていたのにどうして貴女は何も言わなかったんですか・・・!?」





俺に向かってアレンが叫んだ。






うるさいんですけど・・・
つーか、早く部屋に戻りたい







「別にどうでもいいだろ。お前に話す義務はない」






淡々と感情のこもってない声でアレンに言った。
その言葉を聴いたアレンは苦しそうな顔をして俺の腕を掴んでいる手に力をいれた。









「・・・っ貴女はもっと、良い人だと思ってた・・・・・・!」








「お前に俺の何がわかるつーんだよ」







本当・・・、お前に俺の何がわかんだよ
今のこいつを見てるといらいらする。
チッ、ただでさえ寝起きは最悪だってぇのに。








「そんな言い方ないじゃないですか!」





「うるせぇ。そんなに俺が嫌ならやるか?」






挑発的に言い放ってみる。




ま、どうせ後でやんだけどよ。





言い放ったと同時に自分のイノセンスをふさがれていない方の手で握る。
アレンは驚いたように俺を見た。









「・・・そろそろ、やめろ。」





見つめあいが数十秒つづいた後、チッと舌打ちをして神田が俺とアレンの間に入った。





神田が止めるなんて珍しいな・・・
いつもは見てるだけなのに





「なんだよ神田。なんで止めんだよ」



「俺だって止めたくなんかねぇよ。リーバーが俺とこいつを呼んでんだよ。」



神田が通路を指差す。
そこには前が見えないんじゃないかというほどの書類を抱えたリーバー班長が居た。








「・・・それなら仕方ねぇか」







俺は誰に言ったわけでもなくポツリと呟く。
神田にはその呟きが聴こえていたらしくフンと言ってコムイの居る部屋の方へと向かった。

気が付くとふさがれていた手は開放されていた。
アレンを探して辺りを見回すと席に座って急いで朝食を食べていた。






よくそんだけの量を食えるよな・・・
きっと周りに居た奴、皆 思っただろう。





アレンと神田をチラッと見て、俺は部屋に帰った。














 




不機嫌 、降臨。
キャラの性格、変わってます。でも、ちゃんと
わかりにくくてスイマセン。