またやってしまった・・・。
アレンくんと逢うの気まずいな・・・
06.謝罪の言葉
前回のアレンくんとの騒動があってから、数時間がたった。
神田とアレンくんの任務説明が終わったと思う頃、私は神田を迎えに来た。
神田は任務に行く前、私に会わないと機嫌が悪いらしい・・・
逆に言えば私と会うと機嫌が良いらしいのでいつもコムイさんに呼び出される。
あー。いつもの事ながらめんどいな。
それに朝、アレンくんに酷い事言っちゃったし・・・
会うの気まずいな〜・・・
「あ、神田!」
神田がコムイさんの部屋から出てきたのを見て叫ぶ。
「・・・とアレンくん」
神田の名前を呼んだ後でしまった!と思った。
この任務にはアレンくんも居たんだ・・・!
「、なんでこんなとこに居んだよ。」
「神田のご機嫌とりで呼ばれたの〜!毎回毎回 大変なんだから!」
神田が話しかけてきてくれたのでホッと安心した。
神田と喋りながらもチラッとアレンくんを見る。
するとアレンくんと眼が合ってしまった。
なんでいつもこういうときには眼が合うのよっ・・・!
「・・・こんにちは。アレンくん」
苦笑を顔にうかべながらアレンくんに声をかけた。
「こんにちは」
やっぱり昨日見せてくれた可愛い笑みは見せてくれないアレンくん。
・・・さっきの事 怒ってるんだろうな。
「アレンくん」
アレンくんの正面に立って名前を呼ぶ。
「・・・さっきはごめんね」
「何を今さら。」
低くアレンくんの口から出てくる言葉はさすがの私でも堪えた。
でも、しょうがない事だよね。
私が悪いんだもん・・・
「貴女があんな人だとは思っても見ませんでした」
「うん・・・ごめん」
「・・・っなんでそんな簡単に謝るんですか!?」
「だって、私が悪いんだもの」
眼が熱くなって顔を上げたくなくなった私は俯いた。
アレンくんのあの苦しそうな顔が頭に焼き付いて離れない。
ごめんね。としか今の私には言いようがなかった。
今となっちゃ私の寝起きの悪さは団員 皆に知れ渡ってるけど、アレンくんは来たばっかりだもんね
寝起きの悪さは自分でもわかってるはずなんだけど・・・
駄目ね。今でも抑えられない。一人称も変わっちゃうし・・・
チッと神田に舌打ちの音が響いた。
神田は私の態度とアレンくんの態度が気に食わないらしい。
不機嫌そうな顔で私を見た。
そんな顔で見られても私にはどうする事も出来ないって・・・
「もういいです」
アレンくんが呟いた。
「もういいんです。僕もいけなかったところはあるし・・・」
パッとアレンくんを見るとまた苦しそうな、泣きそうな顔をしていた。
「アレンくん・・・」
そんな顔しないで
そんな顔させるために謝ったんじゃないの・・・
「だからすいませんでした」
そう言ってアレンくんは私の眼を見つめて言った。
「気にしなくていいよ」
私が微笑んでそう言うとなんとも言えない顔で微笑んだ。
そして、クルリと反対方向を向き自分の部屋へと駆け出して行ってしまった。
それを見て私が追いかけようとすると神田が私の腕を優しく掴んだ。
「行かなくていい」
「でも・・・!」
「お前が行っても余計傷つけるだけだ」
「・・・っ」
神田の言葉に何も言えなくなって私は立ち止まった。
考えるようにして下を向くとコムイさんの声がした。
「くん」
ポンと肩を叩かれたので顔を上げて見てみればにっこりと笑っているコムイさんが居た。
「くんは考えすぎ〜。アレンくんの事は気にしなくて大丈夫!あの子、意外と強いから」
ね!っとウィンクしながらコムイさんが言った。
そうですね・・・と笑みをうかべて返すとコムイさんはコーヒーを一口飲んだ。
「・・・そう、ですね。あ、コムイさん!またあれやるんで、準備しといてくれませんか?」
「・・・またやるのか」
「うん。いいよ〜。でも、準備ってほとんど何にもないけどね」
神田はうんざりとしたような顔で、コムイさんはにっこりと笑いながら言った。
「じゃ、アレンくんに言っておいてくださいね」
にっこりと笑って神田を連れ、その場をあとにした。
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少しずつ、話が動いていっております
コムイさんは最後に出てきて良いとこどり。