10分間か・・・











09.戦意喪失











「皆さーん。こんにちは〜」






できるだけのん気な声で挨拶をした。
・・・ちょっと場違いだったかも。










っ!」








リナリーがにっこりと笑ってこっちに駆けてくる。


あ〜可愛い〜。


リナリーを見ていると私まで顔が緩んでしまう。






「リナリー!」
〜。大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫!」
「本当に?無理、しないでね?」
「しないしない!」






にっこり笑って自信満々に言うとリナリーも笑ってくれた。













「・・・、が相手なんですか・・・?」














アレンくんの呟きがざわざわしている廊下に響いた。
呆然と呟いた言葉に迷いがあると思った。






「僕は、と戦わなくちゃいけないんですか・・・?」
「そうだよ」






ゆっくりとアレンくんに言い聴かせるように言った。



アレンくん・・・。
わかってたの。アレンくんは優しいから私が相手だってわかったら戦意をなくしてしまうって。
わかってたけど、アレンくんが強くなるには乗り越えなくちゃいけないの。







「戦いたくない、です」
「駄目だよ。もう決まったことだもの」
と戦ってどうなるっていうんですか!?」






最後は半ば叫ぶようにしてアレンくんが言った。


本当に優しい人だよね・・・。でも、その優しさが命取りになる。








「僕がと戦ったって何も残らないじゃないですか!!」



「残るものはあるよ。君の力に繋がる。」







コムイさんが優しく微笑んでアレンくんに言った。








くんと戦う事で君の成長に繋がるんだ。」




「そんな・・・っ僕は戦いたくない!」


「それに君は他のエクソシストの力を知らない。まぁ、クロス元帥の力はわかると思うけど」








苦笑しながらコムイさんが言った。
アレンくんは納得いかない顔をしている。









「・・・・・・。いいじゃねーか。戦いたくないっつーんだったらよ。でもな、それは逃げなんだよ、モヤシ」








隣に居た神田が冷たく言い放った。


どうして挑発しかできないのかしら・・・。










「逃げなんかじゃ!「いや、逃げだな」違うっ!!」







「グチグチ言わなーい!!ほら、もう12時だからいくよ!」








いい加減 嫌なんです。
聞き分けのない子は嫌なんです。
私としては身体が平気なときにやってしまいたいんですよ。








12時まであと5秒、4・・・3・・・2・・・1・・・








カチッと時計の針が重なり合った。








試験、スタート













 




テスト編、長い。