楽羅って可愛いよなーーー!
18.武道家らしく?
「何、大声で叫んでんだよー」
夾が叫んだ後、がのん気な顔をして出てきた。
手にはさっきまで着ていた制服が握られている。
「おっ、楽羅じゃん!おひさー!」
「おひさー!!くん元気だった?」
「もち!楽羅も元気そうで何よりだぜ!」
楽羅に視線がいくとはにっこり笑って話し出した。
楽羅も楽しそうに話す。
和やかな中で1人だけ青筋を浮かべている子が・・・
「俺を・・・無視すんじゃねーーーー!!!」
「だって夾なんにも言わないから」
の言う事が正しい。
なんか納得いかないけど。
「うるせぇ!!」
夾はぶっちぎりにきれてしまったようで、相手が女だという事も忘れ、技をかけに走った。
「夾くん!」と静止する楽羅の声が聴こえる。
そんな危機的状況では不敵に笑った。
「・・・夾、不意打ちは武道家らしくないぞ!」
「・・・っ!?」
言わなくても結果わかりますよね?
あ、やっぱ説明しないといけませんか。
は夾に掴まれる前に素早く避けて逆に技をかけた。
まぁ、前は油断してて投げられた夾も今日は大丈夫でした。
間一髪のところでギリギリ避けましたからね。
「あー、やっぱ腕が鈍ってんなー」
肩を回しながらが言う。
夾はそれを睨むようにして座り込んで見ていた。
「(・・・どっかで見たような気がすんぞ・・・?)」
さて、夾は本当に見たことがあるのでしょうか?
「夾、本気勝負はまた今度な!今日は型を教えてくれよ!」
ニカッと笑いながらが夾に手を差し出した。
素直に手を借りて立ち上がった夾の手をは放した。
放した!?
「やっべ!紫呉さんが呼んでる気がする!行かなきゃ!」
早口に叫ぶとは制服を持って飛び出していった。
床にしりもちをついた夾を残して・・・。
楽羅が気の毒そうに夾を見て言う。
「夾くん、大丈夫?」
「・・・くそっ」
大丈夫なわけがない。
夾、可哀相・・・。
きっと1番、の被害を受けてるのは夾だよね・・・!!
楽羅の事を見もせずに、夾は床に寝転んだ。
「(くそっ!なんなんだよ、アイツは・・・!!)」
ホントだよねぇ!
なんなんだろうね!って!
「夾くん!(・・・なんて切なそう。)」
「・・・なんだよ」
「・・・・・・私が居るのにぃぃぃ!!」
楽羅が耐え切れず、夾を抱きしめた。
あの・・・夾、死にそうですけど。
「やめてくれ」という夾の叫びも楽羅には聴こえないのでした。
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ごーいんぐまいうぇいな。