作戦会議は病室で。











07.会議











「・・・本当にどこから情報を仕入れてくるのか教えてもらいたいものだ」
「それは〜、企業秘密」






は語尾にハートがついてるんじゃないかと思うくらいふざけて言った。






「で?リョーマ、来てるんだろ?」
「あぁ、テニス部に居るよ」
「会ったのか?」
「いや・・・まだ。でもそろそろ会っちゃうと思う。」






今まではどうにか逃げてきた。
彼の居るときは洗濯物を干したり、ドリンクを作ったりして。
彼の居なくなった隙を見てドリンクやタオルを配った。





でも、これからはそうはいかない。





リョーマはきっと・・・いや、絶対テニス部に入部するだろう。
入部されたら必ず会わなくちゃいけない。
レギュラーも帰ってくるから、余計に大変になる。

















、今 何考えてる?」








考え事に夢中になってしまっていたのか、声をかけられ我に返った。
目の前にの顔があって少し吃驚する。





「あ、ごめん。」
「いや、謝んなくていいし!で、何考えてた?」
「別になんでもいいじゃん」
「だーめっ!お兄ちゃんに教えなさい!」







ますます顔を近づけてくるの行動と言葉に呆れながらふぅと溜息をついた。











しつこい。





そう呟いての顔を自分から離す。
の顔を見つめると訊きだす気満々な顔をしていた。
しょうがない、にかかったらどうせすぐに話してしまうだろう。











「・・・これからの事考えてた。リョーマをどうするか、とか」










窓の方に眼をやる。4割ほど闇が迫っていた。
視界に入るの顔はやっぱりといった顔だった。













「ややこしい事になりそうだな」












も窓の外に目線をやって呟いた。













「でも私たちは・・・」












私たちは諦めるわけにはいかないんだ。












そう言おうとして途中で止めた。





「あぁ、そうだな・・・」






私の呟いた言葉はほとんど口に出さなくてもにはわかってしまった。













二人の目線は窓の外。



でも、心はいつも向き合って、見詰め合ってる。


















  





は以心伝心。